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改正貸金業法きょうから第2弾 過剰貸し付け防ぐ

消費者金融など貸金業者への規制を強化する改正貸金業法が、19日から本格施行される。貸金業者への罰則が強化された今年1月に続く、第2段階となる。今回は過剰な貸し付けをできなくし、厳しい取り立てへの規制を強める内容だ。ただ、融資基準が厳しくなる結果、ヤミ金融業者に走る利用者が増えることを懸念する声もある。(庄野和道)

◆審査に年収証明書

今回の制度改正では、消費者金融などから安易に借金を重ねて多重債務に陥る消費者を減らすため、貸金業者が必要以上に融資しないようにする制約が設けられた。
具体策は、消費者金融や信販会社などが19日に発足させる「日本貸金業協会」の自主ルールとして、実施される。
例えば、毎月の返済額が総額で月収の3分の1、年収の36分の1を超えるような融資は受けられなくなる。消費者金融を利用する平均的な層は、年収300万~400万円とされる。仮に年収360万円の人なら、毎月の返済額は10万円までに抑えなくてはならない計算だ。
融資を受ける際の審査も厳しくなる。新たに収入・支出の状況、家族構成、勤務先などを細かく聞かれるようになる。50万円以上の借り入れには年収を証明する書類が必要になる。
借金を重ねている人は毎月の返済に追われ、全体の借入額を知らないケースも多い。このため、今後は融資を受ける度に、貸金業者が郵送や電子メール、携帯電話などで返済額や返済期日を通知する。
自主ルールを守らない業者は、協会を除名される。金融庁も、除名された業者への監視は特に厳しくする方針だ。

◆テレビCM規制

消費者金融が幅広い顧客を得たのは、テレビCMが安易な借り入れを助長したためとの指摘もある。自主ルールには広告の規制も取り入れた。
テレビCMは午前7~9時と午後5~10時は原則放送しない。ギャンブルや風俗情報の専門誌や関連するインターネットのホームページへの広告も、禁止する。
一方、社会問題化した借金の取り立ても、規制を大幅に強める。業者側が3人以上で取り立てのために自宅や職場を訪問することを禁じる。親族の冠婚葬祭、年末年始、入院時などの取り立てもできなくする。
電話での督促は1日3回までに制限され、メールや文書で一度催促した後は、3日以内に再び督促することも認められなくなる。
悪質な業者に対する金融庁の監督の仕方も変わる。これまでは業務停止か登録抹消のいずれかの処分しかなかったが、今後は業務改善命令を出すことができる。貸金業者が貸金業法に違反すれば、すぐに処分を下せるようになり、問題が深刻化するのを防ぐ効果が期待されている。

◆利用者を選別

一方、改正貸金業法の目玉である上限金利の引き下げと、借金の総額を年収の3分の1までに抑える総量規制は、2010年6月までに行われる予定だ。
上限金利は29・2%から15~20%に引き下げられることになっており、消費者金融大手4社は、来年1月までに新規契約者について年20%以下に抑える。
これに伴って、高金利であれば融資を受けられた利用者を貸金業者が厳しく選別するようになるともみられている。消費者金融大手アコムの場合、新規融資の申し込みに対し、実際に融資した割合は07年4~9月で35%だった。前年の同じ時期の50%超から大幅に下がった。
融資を断られた多重債務者が、超高金利で無登録のヤミ金融業者に走る可能性も指摘される。政府や全国の自治体は相談窓口の整備などを急いでいるが、融資を受けられなくなった人たちをどう救済していくかも、今後の検討課題となりそうだ。

2007年12月19日 読売新聞より